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便秘薬の酸化マグネシウムの副作用 長期投与で不整脈、心停止も 特に腎障害ある人は注意

平成20年12月3日掲載

質問

76才女性。先日の新聞で、便秘薬の酸化マグネシウムで死亡したという記事がありました。お腹が痛くならず習慣性もない薬だから、と言われていましたが心配です。飲み続けて大丈夫でしょうか。

回答

下剤には、小腸、大腸、直腸に刺激を与えて排便を促す刺激性下剤の他に、便に水分を呼び込んで便の塊まりを大きくし、腸壁を刺激して排便させる塩類下剤や膨張性下剤があります。酸化マグネシウムは塩類下剤で、習慣性もないため慢性便秘症によく使われます。

しかし、報道にあったように、長期投与により血中のマグネシウム濃度が異常に高くなる高マグネシウム血症を起こすことがあり、そのため、呼吸抑制、意識障害、不整脈、心停止に至ることもあります。

特に、腎障害のある方ではマグネシウムを尿から十分に排泄できないので注意する必要があります。

また、高齢になると、高マグネシウム血症の初期症状である「悪心・嘔吐、口渇、血圧低下、徐脈、皮膚潮紅、筋力低下、傾眠など」の症状を自分で気がつかないこともあるため、周囲の方が服用の必要性や体調の変化をチェックし、長期の場合は定期的に血液検査を行うようにしてください。

酸化マグネシウムは市販薬としても売られています。こちらの副作用報告は今のところありませんが、厚生労働省はこの成分を含む製品を副作用の危険が最も低い3類から2類に引き上げることを決めています。

便秘は食生活や生活習慣の改善だけで解消される場合も多いので、薬の購入に際しては薬剤師に相談してみてください。

大石順子 社団法人静岡県薬剤師会・医薬品情報管理センター主幹

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