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静岡新聞「薬の相談室」

新型インフル、マスクの使い方は—不織布製を使用、鼻と口覆う 着用後は表面に触れず廃棄

質問

40代の女性。新型インフルエンザの流行に備えてマスクを用意しておこうと思っていますが、マスクの使い方や選び方を教えてください。

回答

家庭用マスクには、不織布(ふしょくふ)製マスクとガーゼマスクの2種類があります。新型インフルエンザの場合、ガーゼマスクはウイルスを含んだ飛沫を捕捉するには不十分なため、不織布製マスクが推奨されます。

不織布製マスクの形状は、大きく分けて、立体的になるプリーツ構造を採用した「プリーツ型マスク」と、顔のラインに沿った形状で密着性を高めた「立体型マスク」があり、どちらも原則使い捨てです。

不織布製マスクを着用する時は、説明書にしたがって鼻と口の両方を確実に覆い、外す時はマスク表面には触れないように注意し、蓋のついたゴミ箱に入れるか、ビニール袋に入れて口を閉じて捨ててください。廃棄した後には、手指にウイルスがついている可能性もあるのですぐに手洗いや消毒用アルコール製剤を用います。

不織布製マスクのほとんどは諸外国で生産され輸入されています。新型インフルエンザの流行期間(8週間を想定)を考えると、1人あたり20~25枚程度(4人家族なら100枚程度)を備蓄しておきましょう。

不織布製マスクでも飛沫を完全に吸い込まないようにすることは出来ません。咳や発熱等の症状のある人に2メートル以内に近づかない、流行時には人混みの多い場所に行かない、手指を清潔に保つ、という感染予防策を優先してください。

(社)静岡県薬剤師会・医薬品情報管理センター所長
大石順子

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