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静岡新聞「薬の相談室」

中高年特有の体臭対策—体を清潔に、消臭スプレー 制汗剤など上手に活用

質問

49才の男性。丁寧に体を洗ったり、毎日下着を交換するなど清潔には気を使っていますが、これから暑くなってくると、ますます体臭が気になります。何か良い方法はありますか。

回答

加齢臭(エイジングノート)と言われる中高年特有の体臭は「ノネナール」という物質が原因です。ノネナールは20~30代の人の体臭からはほとんど検出されません。

ノネナールは、中高年の皮脂に多い脂肪酸が酸化したり、皮膚常在菌により分解されて作られることが分かってきましたが、ノネナールの発生は生理現象なので、完全な予防策はありません。ノネナールの発生を抑える成分や発生した体臭を不快に感じさせないための成分を含んだボディソープやシャンプー、消臭スプレーなどの体臭ケア製品を上手に使ってください。

また、夏は汗を多くかきます。汗が出た直後、ニオイはほとんどありませんが、しばらくすると、汗に含まれる皮脂や老廃物が時間とともに細菌により分解され腐敗してにおいが発生します。かいた汗をこまめにふき取ったり、汗をかく前に制汗デオドラント剤を使い予防することも汗やにおいを防ぐためには効果的です。

市販薬には、クマザサの葉の抽出液中の葉緑素を成分とした体臭や口臭の除去を効能効果とするものもあるので、薬剤師や登録販売者に相談してください。

体臭を発生させないための対策としては、体を清潔にするほかに、アルコール類や香辛料、脂っぽい食事を控えることなども大切です。

(社)静岡県薬剤師会・医薬品情報管理センター所長
大石順子

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